墓所の礎 (@kafukanoochan)

「生涯、一捕手」「生涯、一プログラマ」です。

ψ(x)とψ(p)の関係は、ハミルトニアンにかかわらず、フーリエ変換・逆変換の関係である

|a><a| を状態ベクトルに左から掛けることは、
状態ベクトルから|a>の成分を抜き出す(射影する)ことになる
つまり、|a><a|ψ>=|a> f(a)=f(a)|a>
なので、|a><a| を射影演算子と言います。
f(a)は、「射影の長さ」になっています。

したがって、
|x><x|ψ>=f(x)|x>
となります。
また、pを運動量とすると
|p><p|ψ>=g(p)|p>
このf(x)が 座標表示の波動関数。 g(p)が運動量表示の波動関数。になるわけです。
<x|ψ>は、|x><x|ψ>=f(x)|x> の両辺から |x> を除いたf(x)です。
つまり、「座標表示の波動関数」で、これを普通 ψ(x)と書くわけです。

で、射影を全て寄せ集めたものは、元の|ψ> です(|x>や|p>が完全直交系を成すと仮定)
つまり、∫[-∞to+∞]dx|x><x|ψ>=∫[-∞to+∞]dx f(x)|x>
=|ψ> です。
これから、∫[-∞to+∞]dx|x><x|=1 が言えます(完全性定理)

|ψ>=∫[-∞to+∞]dx ψ(x)|x> ということですが、この両辺に<p| を掛けると、
上記の <p|ψ>=ψ(p) になるはずで、
∴ ψ(p)=∫[-∞to+∞]dx ψ(x)<p|x> 
である。
<p|x>は、僕の記事; http://blogs.yahoo.co.jp/kafukanoochan/61737027.html
より、

です。
したがって、p=h'kとおくと(kは波数になります)

となり、
ψ(p)は、ψ(x)のフーリエ変換になっています。
//

また、|ψ>=∫[-∞to+∞]dp ψ(p)|p> ですが、この両辺に<x| を掛けると、
<x|ψ>=ψ(x) になるわけで、p=h'kとおくと
dp=h'dk  ψ(k)= <k|ψ> = <p/h'|ψ> =ψ(p)/h' となり

という逆フーリエ変換になります。